♦日ごろの生活で取り入れられる事
行動観察では、課題以外に具体的に以下のポイントが重視されています。
重要ポイント
1)基本的なご挨拶ができるか
2)大きな声ではっきり話す事ができるか
3)お友達の話を聴く事ができるか
4)きちんとした姿勢で座ることができるか(体操座り)
5)先生の説明を静かに聞いて理解する事ができるか
6)順番がくるまできちんと待っていられるか
7)ルールを覚える事ができるか
8)協調性があるか及び協力的か
9)それぞれの課題に積極的に取り組む事ができるか
10)おもいやりをもって行動できるか
これら10項目について、常日ごろの生活に取り入れることを心がけましょう。
1)基本的なご挨拶ができるか
挨拶はコミュニケーションの基本です。
そのため、先生に対してはもちろん、子ども同士でもしっかりと挨拶やお礼などを言えるかが大切になります。
基本的な挨拶は、日頃から親御さんが子どもに徹底しているかを見極めるポイントでもあります。
また、子どもに挨拶を求めるだけでなく、保護者の方ご自身が挨拶をする姿をお子さんに見せてあげることも大切です。
基本的なポイントは
★「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」
★「はい」と手をまっすぐにあげることができる。
★「・・・ます」とお話ができる。
★「できるよ」→「できます」
これらの事はスムーズにれきるよう日頃の生活に取り入れましょう。
2)大きな声ではっきり話す事ができるか
先生の指示や声掛けに対して、きちんとした返事ができるかどうかも重要なポイントです。
「はい」とハキハキ・元気よく返事できるか、また、できない時は「いいえ」としっかり伝えられるかどうかも大切です。
また、わからないことを聞かれときもモゴモゴしたり、黙り込まないで「わかりません。」としっかり伝えることができるかも大切です。
3)お友達の話を聴く事ができるか
お友達と協力して何かを成し遂げる作業もあります。
自分の意見を出すのも大事ですが、お友達の提案をじっくり聴くちからも重要になってきます。ここでは『協力』や『協調性』を見られます。
4)きちんとした姿勢で座ることができるか(体操座り)
行動観察の際、椅子に座ったり、床に座るタイミングがあります。
そのときにダラダラしたり、寝転んだりしないで、きちっと座っていられるかも見られています。
これは、入学後の授業中の姿勢や態度、通学時のバスや電車の中での振る舞いなどにも直結するものです。
日ごろから公共施設を、積極的に利用して慣れる事がとても大事です。
5)先生の説明を静かに聞いて理解する事ができるか
行動観察の際、試験官の先生から課題についての指示が出されます。
そのときに、静かにじっとして、先生の方を見て指示やお話を聞けるかも大切なポイントのひとつです。
指示を聞き取って、理解する力はもちろん、そのときの姿勢や態度も重要なので、意識するようにしましょう。
6)順番がくるまできちんと待っていられるか
行動観察において、自分の順番がくるまで、動き回ったり、近くの子どもをおしゃべりしないで、きちんと待っていられるかも大事なポイントのひとつです。
これも、入学後の普段の生活や授業での態度・振る舞いに直接影響を与える要素になります。
また、他の子どもと上手に遊んだりする上でも、「待つこと」はとても大切です。
ですので、日頃、待つことに慣れていなかったり、落ち着きがない場合は、意識してトレーニングする必要があります。
7)ルールを覚える事ができるか
ルールを覚える事は聴く力や集中力がとても重要になってきます。
日ごろから新しいゲームを取り入れて、ルールを覚える事に慣れることがポイントになります。
8)協調性があるか及び協力的か
行動観察では、その子どもに協調性があるか、また、協力的かもしっかりと審査されています。
具体的には、行動観察を通して、
★一緒に楽しく遊べるか
★指定された課題に仲間と協力して取り組めるか
★お友達の邪魔をしたりしないか
などが大切になります。
また、これは集団のなかでしかトレーニングできない点でもあります。
そのため、意識して知らない子どもと触れ合える環境を用意してあげることなどが大切になります。
9)それぞれの課題に積極的に取り組む事ができるか
積極性とは主に
★グループの中で積極的に発言をする
★集団面接時、呼びかけに応じ積極的に手を挙げる
★呼びかけに応じ積極的に手を挙げる
★グループの一員として積極的に参加する
★友達に自発的に声をかける
★遊びに参加する
積極性は必ずしも『リーダーシップ』を見てる場ではありません。
「サブリーダー」やきちんと「その他大勢」になれることも重要です。
みんなと仲良くできるか、自分なりに考えて参加してるかを見られています。
10)おもいやりをもって行動できるか
相手の立場に立てるか、思いやりがあるかも大切なポイントのひとつです。
行動観察では、さまざまな課題を通して、相手の気持ちを考える姿勢があるかを見ています。
一緒に課題に取り組むなかで、自分の意見を伝えることも大切ですが、相手の意見を真っ向から否定するのではなく、尊重し、受け入れることも時に必要です。
場合によっては、相手に譲ったほうがいいこともありますし、お互い納得できる妥協点を見つけることも大切です。
いずれいしても相手がどう思っているか、どんな気持ちかを考えることは必要不可欠です。
◆まとめ
ここまで行動観察の内容や審査・評価のポイントについて解説してきました。
行動観察は、子どもの普段の振る舞いや協調性、人間性をみるために重要な課題のひとつとされています。
普段から基本的生活習慣を身に付け、楽しくいろいろなお友だちと遊んでいくことが大切だと、改めてわかってきたと思います。
また、試験の『場慣れ』しておくのも一つのポイントになりますので
幼児教室に通ったり、模擬試験を受けて初めて会うお友達と行動を共にする事をお勧めいたします。
以下問題集なども参考になるかと思いますのでご紹介させていただきます。