♦観覧車の解説
「観覧車」に関する問題です。この問題では、観覧車が回ったあとのそれぞれの位置を推理する力が必要になります。
どれだけ回転しても順番が入れ替わることはない、ということを理解し、位置関係をきちんと捉えることが重要となる課題です。
「観覧車」の問題はいくつかパターンがありますが、ここでは
『ゴンドラが回転した場合の問題』を解説します。
★問題例1

あいているゴンドラには何がのっているでしょう?
空いているゴンドラにその印を書きましょう。
回答は・・

考え方

これがヒントになって、その他の印の場所を推理していくことになります。
子どもには、このように説明します。
1.左の観覧車にも、右の観覧車にもある印はどれかな?◎だよね。
2.左の観覧車の◎に左手の人差指を、右の観覧車の◎に右手の人差指を置きましょう。
3.左と右の人差指を、矢印の方に向かって、一つずつ動かしましょう。これを「時計まわり」というので、覚えておいてね。
4 ◎の次の印は?という風に、一つずつ答えを書いていきましょう。
★問題例2

元々コアラさんが乗っていた場所のゴンドラには誰が乗っているでしょう? その動物に○をつけましょう。
回答は・・

考え方
手順を3段階に分け、順番に考えてみましょう。
1.「コアラさんが一番下に来る」ということは、「→の方向に2つ進む」ということです。まずはこのことが理解できるようにしましょう。
2.「コアラさんが一番下まで動いたとき、今までコアラさんがいた場所に来る動物」とは、「2つ進んだらコアラさんの場所に来る動物」ということがわかりますね。
3.つまり、「コアラさんの2つ前の動物」が正解だと導けます。
このように1→2、2→3と段階的に順序立てて考えるのは、論理的な思考そのものですよね。
「観覧車」の問題の場合、「並び順」と「回転」の両方を気にしなければいけません。複雑そうに感じた時こそ、シンプルに順序良く考えていくことが大事です。
♦具体物を使って理解を深める

上のような観覧車の絵を書き、コルクボードに押しピンで真ん中を留めます。
それを、実際にクルクルと回してみましょう。頭の中だけでなく、目の前で見て感じることで、回転する物への理解はグンと深まります。
もちろん、本物の観覧車を見たり乗ったりすることも良い経験になるでしょう。
決して追い越したりせず、順番は常に一定ということが実感として身に付くはずです。