♦四方図観察の基本情報
小学校受験のペーパー課題で頻出するひとつに「四方図観察」があります。
四方図観察問題というのは「この方向から見たらどんなふうに見えるのか?」という問題です。
今回は、四方図観察の解き方を親が子どもへ教えるときのコツも説明していきます。
四方図観察の問題とは、「あるモノを特定の向きから見たとき、図形の形はどのようになるでしょうか?」という問題です。
プリントにいくつかの積み木が積まれている絵が書かれており、絵の中で子どもが一つの方向から積み木を見ているような書かれ方をしています。
問題としては、「この積み木を、この方向から見た時に正しい見え方は次のうちどれでしょう?」という内容になります。
「四方」という表現が大人にも難しく聴こえるかもしれませんが、実際に解答をしてほしいのは「ある場所から図形を見たときに、どんなふうに見えるのか?」ということです。
問題例
回答・・
「四方図観察」を教える上でのポイントは、次の4つです。
1.具体物を使って教える
2.頭の中で、正方形の形を捉えるようにする
3.日常生活で見え方を確認する習慣を作る
4.スマホを使って実際に撮影をしてみる
★ポイント1 積み木やぬいぐるみなどで同じ形を作る
まず、頻度が高い積み木を積まれた問題がありますので
実際に積み木を用意します。
そして頻出問題に似た形と同じものを積み木で作ります。
「絵に描かれている図」と「手元にある積み木」を何回もいったりきたり見てください。
そうすることで、だんだんと絵に描かれている図形が立体的に認識できるようになってきます。
★ポイント2 頭の中で、正方形の形を捉えるようにする
絵に描かれた積み木の“重なった部分”が見えないような問題もあります(手前に積まれている積み木が、後ろに積まれている積み木よりも高い場合など)。
その時に理解をしなければいけないことは、「たとえ絵では見えていなくても、そこには積み木が積まれている(空間がある)」ということです。
これを「空間認識能力」といいます。
四方観察の問題を多く解いていくと、だんだんと空間認識の力が身についていきます。
「四方から同じ積み木を観察しても見え方がかなり違う」ということを理解させてあげましょう。
★ポイント3 日常生活で見え方を確認する習慣を作る
問題に出るのは積み木や縫いぐるみだけではありません。
コップやテーブル、いすといったような日常生活に出てくる物も
良く出題されます。
日ごろから、あらゆる物の角度を変えて観察する習慣をつける事をお勧めします。
★ポイント4 スマホを活用する
四方図を学習するときに、「前から見てごらん」「右側からどんなふうに見える?」と聞いても、その方向からうまく確認できないお子さんがいます。
そのような時は、スマホなどを活用して、その方向から写真を撮って見せてあげましょう。
対象になっているものをカメラ機能で四方向から撮影をしてみるのです。上から見たらこんな感じになるのかな?
と言う興味を膨らませてあらゆる方向から見た形を理解していくようになります。ここで大切なのは実物と写真を見比べて「どんなふうに見えているか?」を認識できることなのです。
そうすることで、お子さんもスムーズに理解できることが多いです。
♦まとめ
四方図観察は、多くの小学校が入試問題として取り扱う出題です。
一見、単純な問題ですが、図形が複雑に積まれている問題もあり、苦手な子どもも多くいます。
まずは子ども自身が多くの「四方図観察」問題に慣れておくことが大切です。
子どもの目線で観察をした通りのものを、頭の中にインプットすることが必要です。
出来るだけペーパーテストに出題されているような問題を、実物で再現して一緒に考えるということを何度も繰り返してみてください。
同じことの繰り返しは必ず上達につながります。